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原価・歩留まり

魚の歩留まりを良くするには?飲食店の原価改善につながる5つの方法

魚料理の原価を改善するには、仕入れ価格だけでなく、魚の「歩留まり」を把握することが重要です。

同じ価格で仕入れた魚でも、下処理や切り付けで取り除く部分が多ければ、料理に使える量は少なくなります。

例えば、魚を5kg仕入れても、調理に使える身が2.5kgであれば、歩留まりは50%です。

魚の歩留まりを良くするには、加工ロスを減らし、料理に適したサイズや加工状態で仕入れることがポイントです。

この記事では、魚の歩留まりの計算方法と、飲食店で実践できる5つの改善策を紹介します。

魚の歩留まりとは?計算方法を解説

歩留まりとは、仕入れた魚の重量に対して、料理に使用できる部分が占める割合です。

歩留まり(%)= 使用できる重量 ÷ 仕入れ重量 × 100

例えば、丸魚5kgを仕入れ、下処理後に使用できる身が2.5kgになった場合、歩留まりは50%です。

歩留まりは、魚種やサイズ、加工方法によって異なります。また、骨付きの焼き物と刺身では使用できる部分の基準も変わるため、同じ加工状態・用途で比較することが大切です。

魚の歩留まりが悪くなる3つの原因

1.下処理で必要以上に身を取り除いている

三枚おろしや骨取り、皮引きなどでは、加工方法によって取り除く身の量が変わります。

作業者ごとに処理方法が異なる場合、歩留まりにばらつきが生じやすくなります。

2.魚のサイズがそろっていない

同じ魚種でもサイズが異なると、切り身の取り方や加工時間が変わります。

一定重量のポーションを作る場合、サイズのばらつきが端材の増加につながることがあります。

3.必要以上の量を仕入れている

仕入れ量が使用量を上回ると、使い切れない魚が発生する可能性があります。

これは加工工程の歩留まりとは異なりますが、店舗全体では食材ロスにつながります。加工ロスと在庫ロスを分けて把握しましょう。

魚の歩留まりを良くする5つの方法

1.魚種ごとの歩留まりを記録する

最初に取り組みたいのが、仕入れ重量と使用できた重量の記録です。

記録項目記入例
魚種真鯛
仕入れ重量5kg
使用できた重量2.5kg
歩留まり50%
加工内容三枚おろし・骨取り

※数値は計算方法を示す仮定例であり、真鯛の標準的な歩留まりではありません。

数回分を比較すると、魚のサイズや加工方法による違いを確認できます。記録を続けることで、仕入れ価格だけでは見えなかった原価の変動要因も把握しやすくなります。

2.下処理の方法を統一する

三枚おろし、骨取り、皮引きなどの作業方法を共有し、仕上がりの基準をそろえましょう。作業者によるばらつきを減らすことで、歩留まりの安定につながります。

例えば、切り付ける厚さや骨取りの範囲など、料理に必要な仕上がりを明確にする方法があります。ただし、歩留まりを優先して必要な骨取りや衛生管理を省略してはいけません。

3.料理に合ったサイズ・規格で仕入れる

使用目的が決まっている場合は、仕入れ時にサイズや加工状態を指定する方法があります。一定重量の焼き物では、サイズのそろった魚を使うことで、切り付け時の端材を減らせる可能性があります。仕入れやすさだけでなく、料理に使いやすい規格を選びましょう。

4.加工済みの魚を活用する

フィレやポーション加工済みの魚を仕入れれば、店舗で行う下処理を減らせます。厨房での加工ロスや作業時間を削減できる場合がありますが、加工費が仕入れ価格に含まれることもあります。

比較するときは、次の項目を確認しましょう。

  • 仕入れ価格
  • 調理に使用できる重量
  • 店舗で必要な加工時間
  • 加工時に発生する廃棄量

kg単価だけでなく、使用できる重量と加工コストを合わせて判断することが重要です。

関連記事 丸魚と下処理済みの魚はどちらが得?仕入れ価格・歩留まり・人件費・廃棄で比較

5.端材の活用方法を決める

切り付けで発生する端材も、状態や衛生管理上の条件が適切であれば、つみれや加熱調理用の具材などに活用できる場合があります。ただし、すべての端材が再利用できるわけではありません。

保管条件や使用期限を確認し、安全に使用できるものだけを活用しましょう。また、端材を料理に使用する場合は、その重量を記録することで、食材全体の有効活用状況を把握しやすくなります。

歩留まりの改善で魚の原価はどう変わる?

魚5kgを10,000円で仕入れた場合を比較します。

項目歩留まり50%歩留まり55%
仕入れ重量5kg5kg
仕入れ価格10,000円10,000円
使用できる重量2.5kg2.75kg
使用部分の原価4,000円/kg約3,636円/kg

※比較のための仮定例です。加工費や人件費などは含みません。

歩留まりが50%から55%に改善すると、使用できる身が250g増え、1kg当たりの原価は約364円下がります。これは歩留まりが5ポイント改善した場合の試算です。

ただし、改善のために加工時間が大幅に増える場合、必ずしも利益改善につながるとは限りません。歩留まりと加工コストを合わせて判断しましょう。

関連記事 魚の原価を正確に管理するには?kg単価から一皿原価まで解説

歩留まりだけで仕入れ先を選ばない

歩留まりは原価管理に役立つ指標ですが、数値が高ければ必ず良い仕入れとは限りません。加工済み魚は店舗での歩留まりが高くても、仕入れ単価が高い場合があります。

一方、丸魚は仕入れ価格が低くても、下処理に時間がかかったり、廃棄物が多く発生したりすることがあります。品質、使用できる重量、価格、加工時間、廃棄量を総合的に確認しましょう。

関連記事 飲食店の魚の仕入れを効率化する7つの方法|原価・在庫・仕込みを見直すポイント

魚の歩留まり改善チェックリスト

  • 魚種・サイズ・加工状態ごとの歩留まりを記録している
  • 下処理の方法や仕上がりの基準を統一している
  • 料理に合ったサイズ・加工規格で仕入れている
  • 丸魚と加工済み魚の正味原価を比較している
  • 安全に使用できる端材の活用方法を決めている
  • 加工ロスと在庫ロスを分けて管理している

チェックが付かなかった項目から、改善できる部分を検討しましょう。

よくある質問(FAQ)

Q.魚の歩留まりは何%が理想ですか?

魚種やサイズ、加工方法によって異なるため、一律の理想値はありません。まずは自店の実績を記録し、同じ条件で比較することが大切です。

Q.加工済みの魚は歩留まりが良いですか?

店舗で取り除く部分が少ないため、納品重量に対する使用可能な割合は高くなる傾向があります。ただし、加工費を含む仕入れ価格も確認しましょう。

Q.歩留まりを改善すると原価率も下がりますか?

同じ仕入れ価格で使用できる重量が増えれば、使用部分の単位重量当たり原価は下がります。ただし、原価率は販売価格やその他の食材費にも左右されます。

まとめ|魚の歩留まり改善は仕入れと加工の見直しから

魚の歩留まりを良くするには、仕入れ重量と使用できる重量を把握し、加工方法や魚の規格を見直すことが重要です。下処理の標準化、サイズの統一、加工済み魚の活用などを組み合わせ、品質や加工コストも含めて原価改善につながる方法を選びましょう。

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ファインアトラスでは、産地での仕入れから加工、急速冷凍、冷凍輸送、解凍、仕込み、配送までをつなぐ、新しい仕入れの仕組みづくりを進めています。

丸魚だけでなく、フィレやポーションなど、料理人が使いやすい状態で魚を届けることを目指しています。

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